シルバーライフ まっぷ

山の美しさの発見

最終更新:

日本人と山

日本人にとって、長い間、山は美しい風景というよりも、山岳信仰、神聖視されている要素が強かったんじゃないだろうか。山の景色が美しい、楽しむべき自然美としての見方というのは、明治20年のころ、日本にやってきたイギリスの宣教師ウェストンだと言われている。彼が日本アルプスを、美しいと紹介したのが最初だとされる。

山水画や花鳥風月

それまでの日本人は、山を神聖視するだけではなく、山水画の世界、あるいは身近な自然でもある花鳥風月を愛でていたと思う。
日本アルプスの「アルプス」と称されているということからも、欧米から入ってきた言語、考え方であることが思われる。勿論、借用語など日本語にたくさんあるわけで、珍しいことでもない。

人気の場所

中高年の登山、ハイキング、トレッキングで人気のある尾瀬、上高地、十和田湖。勿論、そういった景色は、人間が認識しようとしまいと昔からあるのだが、それが美しいとして紹介されるようになったのは、明治になってからだ。新しい価値観のもと、美しいとされて、対象の場所となっていた。ほんの100年のことでしかない。

人生の中で

60歳で定年で、仕事の心配をあまりしないでいいという境遇にいるとして、価値観の変化、世の中の変化を意識したこと、あるいは、現在進行形で意識していることも多いだろう。
登山にいく場所も、明治のころには新しい物の見方から評価され、知られるようになったことだ。
歳を重ねるにつれ、思考の柔軟さを失いがちだと、管理人自身も自戒することのひとつだ。生きている間は学び続けたいものだと思う。