介護の仕事は、正直人気がありません
介護の仕事は、正直人気がありません。
介護保険制度が制定される数年前は、これから伸びる産業という期待値もあり、福祉関係の資格を取得する人が沢山いました。
それが今となっては、資格は持っているけれど他の職種に就いているという人が大半を占めています。
インターネットでも介護職について検索してみると、底辺の仕事などと揶揄されることも多く、実際に介護の仕事に携わっている者としては残念に思います。
介護の仕事には、入浴介助や排泄介助、食事介助などの日常生活に必要な介助が主な業務
介護の仕事には、入浴介助や排泄介助、食事介助などの日常生活に必要な介助が主な業務となります。
いずれも自立した生活を送ることが困難な高齢者の方にとっては、必要不可欠な介助ではあるのですが、排泄介助などは介護の仕事が嫌煙される要素の1つになっているかもしれませんね。
他人の排泄物の処理をするという部分に抵抗を感じている人も多いと思いますが、実はやってみると案外平気だったりするものです。
特に赤ちゃんや子供の世話をした経験がある人にとっては、あまり抵抗なく受け入れられるかもしれません。
一口に排泄介助といっても、普通にトイレに誘導してズボンと下着の上げ下げだけお手伝いすれば、あとは自分でできるという人も多いです。
寝たきりでおむつ交換をするという人の方が少ないですし、こまめに交換して清潔を保っているので、臭いもあまり気になりません。
排泄物の処理をする際は使い捨てのゴム手袋をしますので、素手で処理する事もありませんし、オムツも新聞紙でくるんで臭いが出ないようにしてから廃棄します。
ですから、皆さんが想像しているよりも意外にあっさりしているわけです。
多くが自分の事は自分で出来る人だったりします
また、すべての人が日常生活の介助を必要とするわけではなく、多くが自分の事は自分で出来る人だったりします。
認知症でも軽度なものであれば、普通の人とあまり変わらない生活をしていますし、思ったよりも普通にコミュニケーションがとれます。
施設での介護というと、暴行や暴言を吐いている人や認知症で徘徊している人が沢山いるというイメージを持たれがちですが、そんなことはありません。
施設の種類によって異なる分部もあるかもしれませんが、基本的には穏やかな普通の人が多いですよ。
介護の仕事の魅力
介護の仕事の魅力は沢山ありますが、一番は自分の仕事が誰かの役に立っているという喜びを感じられる点ですね。
毎日の生活を家族に代わりサポートしているわけですが、一緒に過ごす中でお互いに共有できるものがあると絆や情が育まれていきます。
利用者の人生に寄り添い、共に生き、お手伝い出来る喜びは介護の仕事の最大の魅力ですね。
一緒にお出かけをして買い物を楽しんだり、お風呂で背中を流しながらたわいもない話をして笑ったり、そういう時が楽しいと感じます。
人間らしい仕事が出来ているなと実感できます。
業務内容と労働環境の過酷さ
業務内容と労働環境の過酷さからブラック業界とも言われますが、全てがそうではありません。
例えば日中だけ営業しているデイサービスの場合を例にだすと、残業も月に10時間あるかないかです。
管理職は仕事が沢山あるので残業なしは難しいものの月に平均して30時間程度です。
毎日遅くても夜7時か8時くらいには帰宅できますから、ブラック企業とは程遠いですよね。
私は一般企業で仕事をした経験があるので分かりますが、繁忙期には月80時間の残業は普通にしていました。
帰宅の時間は毎日深夜に近かったですし、翌日も早朝から勤務という日が続きました。
そういった労働環境を考えると福祉の職場は恵まれているなと感じますね。
この話を通して
この話を通して福祉の仕事の魅力が少しでも伝わればいいなと思います。
最近はスタッフにも50代、60代の中高年の方ばかりが多く、若い世代は段々少なくなっています。
中高年のスタッフはコミュニケーション能力や介護技術のレベルも高い方が多いのですが、体力的な面での心配があります。
夜勤業務や早朝勤務などは年齢が高いスタッフにとっては、継続してシフトに入るのは大変なんですね。
また、業務のほとんどがパソコン主体となっている中で、全くパソコンに触れないという人が多いのも事実。
事務処理が全く進まないという事業所も多いんです。
後継者の育成も課題になっている福祉業界、是非20代、30代の人が仕事として選んでくれる世の中になってほしいなと思います。