シルバーライフ まっぷ

源泉徴収と確定申告

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給与所得者の源泉徴収はいつから

日本で、給与所得者の源泉徴収が開始されたのは1940年のことだ。いかにシルバー世代といえども、給与所得者の源泉徴収をしていなかった頃を知っている人、経験している人はかなり少数だろう。戦前のことだから16歳で給与所得者になっていたかもしれないが、それでもかなりの高齢だ。
サラリーマンと言えば給与から税金が天引きされるのが当たり前のように思っている現役世代ばかりかもしれないが、実は、そんなにその程度の歴史のことだ。もともとナチス・ドイツがやった。戦争の費用を効率的に集めるのが目的だ。徴税効率は非常にいい。あんまりいいから他の国でもやるようになった。アメリカ、ドイツ、イギリスと採用されたという。

源泉徴収を巡る法律と議論

戦前の政府が、事実上戦争のために導入した制度だから、それってどうなの?という人も勿論いた。源泉徴収制度は憲法違反じゃないのか?と提訴され裁判になって、最高裁まで行った。最高裁判所の判決は、「合憲」だった。1962年のことだ。効率よく税金を徴収すつことができる「公共の福祉」に繋がると。まぁこの「公共の福祉」ってあたりも、いろいろ議論のある概念なんだが、素人がクビを突っ込むと大変な目にあいそうなので、深いことへの言及は避けるが、さらっとだけ。
「公共の福祉」がMAXになると基本的人権すら無視できることになる。お国のために戦闘機にのって特攻だ、と。一方「公共の福祉」という概念がないと、わがままと権利の主張だけする輩でグチャグチャになる。若者だけの話じゃない。見苦しいとしかいいようのないシルバー世代だっている。管理人も自分がそうならないように自戒をこめて書いているのだが。
どこまで「公共の福祉」として個々の権利を制限するかという加減はかなり難しい問題だろう。
しかし、国の基本である税金をちゃんと徴収するというのは、「公共の福祉」といってもいいだろうなと管理人は思う。源泉徴収は、その意味では、「功」のあるシステムだと思う。「罪」については次に書く。

管理人の源泉徴収と確定申告

管理人は、給与所得者だったが30代の後半から確定申告もしていた。諸般の事情という奴だが詳細は別の機会に書く。現在も、「給与収入者の源泉徴収票」をそえて確定申告をしているが、年々、給与収入の率は減少している。事業所得のほうが大きくなるため、源泉徴収分では足りなくて、自分で所得税、地方税を納めることになる。確定申告をすることで、源泉徴収された分が返ってくる間は、あまり考えなかった。しかし、自分で税金を振り込むようになると、納税しているという感覚が非常に強くなる。
これは、けっこう大きな意識の差だと思う。政治や役所に対しての感覚がずいぶん変わる。若い時から、何だかしらないけど天引きされている・・・・。税金の使い道について真剣に考える機会を少なくしているようにい思うのだ。政治の腐敗、市民意識の低さなど、原因は源泉徴収だけとは勿論いえないが、要因のひとつかもしれないと思うのだ。